干支占い
生まれ年の干支は、その年の気質をあらわすとされています。立春で年が切り替わる読み方で、生年月日から干支を出します。
生まれ年の干支を、読みに置き換えています
あなたの干支は
- 同じ支(似た歩き方のふたり)
- 同じ支の年に生まれたふたりは、輪の上で同じ場所に立っている組み合わせとされます。歩き方が似ているので、出かける前の支度にかかる時間も、疲れた日に黙りこむ長さも、だいたい揃うようです。説明しなくても通じる場面が多く、初めのうちは驚くほど楽に進むことがあります。何を面白がるかの基準が近いので、話していて外れが少ないという読みもできます。すれ違いが出るのは、得意なところではなく、苦手なところが重なった時です。どちらも言い出すのが遅い、どちらも先には折れない、どちらも大きな決めごとを先送りにする。片方が補う形になっていないので、同じ落とし穴に同時に落ちてしまう。似ている相手を見ているうちに、自分の直したかったところまで相手の中に見えてきて、理由のはっきりしない苛立ちが出ることもあるようです。言いにくい話題を切り出す役もどちらも引き受けたがらないので、確かめないまま置かれる件だけが増えていきます。戻り方は、相手の中に見えた癖を、自分の側の話として引き取ってみることだと読まれます。言い訳の形まで同じなので、相手がなぜそう言うのかは説明されなくても分かってしまう。分かる以上、先に直せるのは自分の側からで、片方が動けばもう片方も動きやすい。似ていることは、この組では弱さではなく、いちばん確かな手がかりのほうへ働くとされます。
- 三合(引き立て合う三つ組)
- 三合は、十二の支を輪に並べたときに正三角形を描く三つの組にあたり、性質はばらばらなのに集まると噛み合う関係とされます。日常では、頼まれる前にどちらかが埋めている形で現れるようです。片方が思いつき、片方が段取りを引き受け、気づけば話が前に進んでいる。同じ考え方で気が合うというより、足りないところの位置がずれているので、ぶつからずに補い合えるという読みができます。三つのうち二つだけが揃う形は半会と呼ばれ、穏やかな引き立てが働くとされます。三つ目にあたる年の生まれの人が場に加わると、急に話が回りはじめるという言い伝えもあります。すれ違いが出るのは、噛み合う心地よさに慣れて役目が固まった時です。いつも同じ側が決め、いつも同じ側が整える。楽なぶん、片方の負担だけが静かに増えていきます。得意な役どうしで分けたはずが、いつのまにか苦手な役の押しつけ合いに変わっていることもあるようです。戻り方は、一度だけ役を入れ替えてみることだと読まれます。慣れない側に回った日に、相手がどれだけ引き受けていたのかが見えてくる。それが分かってからの三合は、長く一緒にいるほど効きが強くなるとされ、想う人との縁だけでなく、家族や仕事仲間の間でも語られてきました。
- 六合(寄り添う組)
- 六合は支合とも呼ばれ、二つの気が結びついて落ち着く組にあたるとされます。三合が力を生む関係だとすれば、こちらは温度が合う関係に近いようです。並んで歩く速さが自然と揃い、どちらも急かさない。何もしない休みの一日を一緒に過ごしても、間が持たないとは感じにくい。疲れている時期にそばにいてもらえると立て直しが早いのも、この組でよく語られる形です。派手な変化は起きにくいかわりに、日常の何でもない時間のほうに相性のよさが出るとされます。言葉にしなくても伝わってしまうぶん、伝える練習の機会が少ないままになりやすいところもあります。すれ違いは、波風が立たないことそのものから出てくるようです。角の立つ話題をわざわざ持ち出す理由がないので、小さな引っかかりが置かれたまま古びていく。心地よさが、変える力を静かに削ってしまうところがあります。相手が黙っている理由を、確かめずに分かったことにしないでいられるかが分かれ目になるようです。戻り方は、当たり前になっている居心地を、一度だけ言葉にして確かめ合うことだと読まれます。何がよくて続いているのかを口に出せた時、この関係は惰性ではなく、選び直したもののほうへ移るとされます。
- 冲(向かい合う組)
- 冲は、輪の中で真向かいに位置する二つの組にあたります。速度も物の決め方も逆になりやすく、同じ出来事を見ていても目が行く場所が違うようです。支度の順番が逆、心配する場所が逆、急ぐところと待つところが逆。日常のささいな言い方で火花が散る関係として語られてきました。ただ、正反対とは同じ軸の両端にいるということでもあります。真向かいに立っているぶん、相手の背中側、つまり本人が自分では見えていない癖や無理を、いちばんよく見ているのがこの組だとも言われます。痛いところを突かれたと感じる指摘の多くは、よく見ている側から出た報告に近いようです。同じ景色を別の角度から見ているだけなので、二人分を並べるとかなり広い範囲が見えるとされます。すれ違いが深くなるのは、その報告を非難として受け取った時とされます。戻り方は、言われた中身と言われ方を切り離して置くことだと読まれます。行き詰まった時にいちばん的を射た助けをくれたのが、この向かい合う相手だった、という振り返りもよく聞かれます。うまくいかない相性と決めつけるより、摩擦の出やすい場所があらかじめ分かっている関係と読むほうが実際に近く、長く続いている真向かいの組は、けっして少なくないと言われます。
- 三合・六合・冲のどれでもない組
- 三合にも六合にも真向かいにも当たらない組は、支どうしの引き合う力が、強くも弱くも働かない位置にあるとされます。占いの上では語られることの少ない形ですが、実際にはいちばん数が多く、長く続いている間柄もここに集まっているようです。初めの熱が高くないぶん、勢いだけで距離を詰めて後から驚く、ということが起きにくい。会うたびに一つずつ知っていく速さで進むので、無理が積もりにくいという読みができます。すれ違いというより、間が空くことのほうが難しさになりやすいようです。強い引力がない関係は、きっかけがないと会う回数が自然に減っていく。忙しい時期をはさむと、それを気持ちが薄れたことと取り違えてしまう場面もあります。特別な縁として語られないぶん、うまくいかない時に相性のせいにできない厳しさもあるようです。戻り方は、次に会う日を先に置いておくことだと読まれます。生まれ年の関係に頼らずに作った習慣のほうが、この組では長く効くとされます。その厳しさは、裏を返せば自分たちの手で直せる余地が大きいということでもあります。引力が薄いということは、ふたりで作った分だけがそのまま残るということでもあるようです。
干支の年は、元日ではなく立春を境に切り替えると読む流派があります。1月から2月上旬に生まれた場合は、前の年の干支で読んだほうがしっくりくることもあるようです。
十二支のそれぞれ
生年月日を入れなくても、それぞれの干支の読みをここで見られます。
子年(ねずみ)
半歩先の支度
子年に生まれた人は、場の空気の変わり目を人より半歩早く感じ取り、動き出すのが早いところがあるとされています。買い物のついでに切らしそうなものを足しておいたり、出かける前に予備の充電器を鞄へ入れておいたり。誰にも頼まれていない備えを、当たり前の顔でしている。そういう小さな用意の積み重ねが、まわりの安心をひそかに支えていることが多いようです。人当たりはやわらかく、初対面でも自然に会話を回せるのに、心のいちばん奥の部屋には簡単には入れない。警戒しているというより、大切なものほど静かに置いておきたいだけなのかもしれません。なお、生まれ年の干支はその人そのものというより、生まれた年に流れていた年の気質として読まれます。子の年の気配を多めに受け取った人、というくらいの距離で眺めてみると、当たっている部分と外れている部分の見分けがつきやすくなります。
恋愛と縁
恋愛では、好意を示すより先に相手の様子を確かめてしまうところがあるようです。返信の間隔、話題の選び方、疲れている日の声の低さ。よく見ているぶん、相手が困る前に手が出せる。けれど自分の弱いところは最後まで見せずにおきたくて、頼りたい夜ほど大丈夫と打ってしまうことがあるかもしれません。安心できる相手だと確かめられたあとの子年の人は、驚くほど甘えると言われます。時間はかかっても、そこまで待ってくれる縁のほうが長く続くという読みができます。
相性
三合は申と辰。申の身軽さは子の慎重さをほどき、辰の大きな構えは細やかさに向かう先をくれるとされます。向かい合う午とは、速度も気質も逆でぶつかりやすい一方、持っていないものを補い合う引力の強い組み合わせでもあります。
引き出しの奥に、まだ切れていない予備がもう一つ置いてある。ねずみが通り道の途中に食べ物を分けて隠すのと、子の年の人の支度の仕方はよく似ています。
丑年(うし)
積み上げる人
丑年の気質は、速さより確かさのほうに置かれると読まれます。ここで言う気質は本人そのものというより、生まれた年に流れていた空気のことで、丑の年の落ち着きを少し多めに浴びた人、という距離で受け取られます。一度引き受けたことを途中で放り出さず、同じ時間に起きて、同じ手順で片づけて、気づけば誰も追いつけない量になっている。派手な成果として語られにくいぶん、その人が抜けたときにはじめて周囲が重さに気づくようなところがあります。急かされることには弱く、決めたペースを崩されると途端に機嫌が下がるのも、いい加減にしたくない気持ちの裏返しのようです。怒るのに時間がかかり、許すのにも時間がかかる。感情の温度が変わるまでの間が長いぶん、一度あたたまった気持ちは冷めにくい。
恋愛と縁
恋愛では、言葉より続けられることで気持ちを示すほうが得意なようです。毎週の連絡、覚えている好きな味、体調の悪い日にそっと変えるお店。伝わっていないのではと不安になる日もあるかもしれませんが、その積み重ねはたいてい相手の記憶のほうに残っています。ただ、感情を言い切らないぶん誤解も生まれやすく、黙って耐える形で関係を守ろうとすることがあるようです。言えずにいたことを一つだけ差し出せた日から、関係の色が変わっていくという読みができます。
相性
三合は巳と酉。巳の見通しは丑の歩みに近道を教え、酉の段取りは積み上げた力を形にするとされます。真向かいの未とは、守り方も速度も違って苛立ちが出やすい一方、互いの欠けた側を映して離れがたくもなる組み合わせです。
牛は追い立てられても歩幅を変えず、機嫌だけを悪くします。丑の生まれの強さは粘りというより、崩された歩調を測り直せる時間の長さのほうにあるようです。
寅年(とら)
先頭に立つ人
寅年の気質は、迷っている時間そのものを苦しく感じるところにあるとされます。干支は生まれ年に流れていた気の色を指すもので、寅の年の勢いを濃く浴びた人、という前置きで読んでみてください。行くと決めたら支度が早く、まわりがまだ地図を広げている段階でもう改札を抜けている。責任の重い役をなぜか押しつけられやすいのも、頼まれる前に一歩前へ出てしまう癖があるからかもしれません。強く見られやすい一方で、内側はかなり繊細で、雑に扱われた記憶を長く覚えています。信頼している相手に一言そっけなくされただけで、その夜ずっと考えてしまうようなところ。怒りより先に、寂しさのほうが来ていることも多いようです。勢いと傷つきやすさが同じ場所から出ているのが、この気質のおもしろさのようです。
恋愛と縁
恋愛では、気持ちが動いた瞬間に態度へ出てしまい、隠すのが上手ではないようです。守りたい気持ちが先に立って、相手の悩みを自分の問題のように背負ってしまうこともあるかもしれません。頼られると力が湧くぶん、自分が弱っている日には誰にも言えずに一人で抱える。遠慮のある関係より、ぶつかることを恐れずに言い合える相手といるときのほうが息がしやすいとされています。距離を測り合う関係より、正面から向き合ってくれる縁のほうが続きやすいようです。
相性
三合は午と戌。午の明るさは寅の勢いを軽くし、戌の誠実さは走りすぎる足に手綱を渡すとされます。向かい合う申とは、判断の速さが似ているぶん主導権を取り合いやすい一方、認め合えたときの推進力は群を抜く組み合わせです。
怖がられているあいだ、虎のほうは静かに退屈しています。寅の年の人が強い人だと思われるのは、そう振る舞ったからではなく、前に立つ役が空いていただけのことです。
卯年(うさぎ)
空気をほどく手
卯年の気質は、その場の温度を素早く察して整えるところにあるとされます。空気が固くなった瞬間に一言はさむ、誰かが黙り込んだら飲み物を取りに立つ。目立つ働きではないのに、いなくなると場がぎくしゃくする。そういう役回りを、幼いころから自然に引き受けてきた人が多いようです。反面、対立の気配そのものが体に応えて、断らなければならない場面で言葉を濁してしまうことがあります。帰り道で、あそこで言えばよかった、と繰り返す夜の多さも、この気質の持ち主にはおなじみかもしれません。誰かの機嫌が悪いだけで自分の一日の色が変わってしまうのも、この気質のつらいところとされます。生まれ年の干支は本人の輪郭ではなく、その年に流れていた気質の色。卯の年のやわらかさを濃く浴びた人、という前置きで受け取ってください。
恋愛と縁
恋愛では、相手の望む形に自分を寄せるのが上手なぶん、自分が何をしたかったのかを見失いやすいようです。行きたい店を聞かれてどこでもと答えてしまい、あとから少しだけさみしくなる。嫌われないための優しさと、本当に届けたい優しさが混ざりやすい気質とも言われます。わがままを一つ言っても崩れない相手のそばで、この人の魅力はいちばん自然にひらくとされています。断れた日、選べた日から、関係の重さが対等に近づいていくようです。
相性
三合は未と亥。未のこまやかさは卯の気遣いを分け合い、亥のまっすぐさは言えずにいた一言を引き出してくれるとされます。真向かいの酉とは、基準の細かさが噛み合わず気疲れしやすい一方、互いの弱点を正確に補える組み合わせでもあります。
兎の耳が拾えるのは音の大きさまでで、卯の年の読みもそこで止まり、言わずに帰った一言の中身までは書けません。
辰年(たつ)
遠くを見る目
辰年の気質は、目の前より少し遠くを見てしまうところにあるとされます。そもそも干支は生まれた年に流れていた気の色を指すもので、辰の年のスケール感を濃く浴びた人、と読み替えると当たり外れが見やすくなります。今日の当番表より来年の話をしていたい、部屋の細かい散らかりは気にならないのに、将来の設計図には妥協しない。まわりから見ると波の大きい人に映りますが、本人の中では一本の筋が通っていることが多いようです。熱が乗った時期の集中力と発信力は際立ち、人を巻き込む力もあります。ただ、興味が離れた作業への腰の重さも同じくらいはっきり出るので、日々の細部を引き受けてくれる相手との組み合わせで生きる気質とも読まれます。作りかけのまま置かれた道具や本が部屋に増えていくのも、よくある景色のようです。
恋愛と縁
恋愛では、駆け引きにあまり関心が向かないようです。好きだと決めたら相手にも同じ熱を求めやすく、あいまいな関係のまま置かれるとはっきり不機嫌になる。理想が高いと言われることもありますが、それは相手への注文というより、二人でどこまで行けるかを見たい気持ちの表れとされています。細かな不満を溜め込んで一度に噴き出す癖があるので、途中で小さく言える相手といるときに、この気質はいちばん穏やかでいられるようです。
相性
三合は子と申。子の目配りは辰の見落としを拾い、申の機転は大きすぎる構想を現実の寸法に直してくれるとされます。向かい合う戌とは、理想と現実で言い分が食い違いやすい一方、互いの足りない目を借りられる引力の強い組み合わせです。
竜は高く飛ぶほど、地面の起伏が一枚の絵に見えてきます。辰の年の人にとって来年の話のほうが手ざわりを持つのも、見えている高さの違いのようです。
巳年(へび)
静かに見抜く人
巳年の気質は、口に出す前に見極めてしまうところにあるとされます。話し方の変わり目、返事までの数秒、目線が外れる瞬間。誰も指摘しない違和感を、たいてい先に拾っている。それをその場では言わず、しばらく胸のうちで確かめてから動くので、後になって、あのとき気づいていた、と分かることが多いようです。執着が強いと言われがちですが、実際には興味の範囲が狭く深いだけで、選んだものに時間と熱を注ぎ込む気質と読まれます。飽きっぽくないぶん、切り替えには時間がかかる。人に相談する前に自分の中で結論まで運んでしまうので、悩んでいたことを誰も知らなかった、という形になりがちです。生まれ年の干支は人そのものの断定ではなく、その年に流れた気配の濃さ。巳の年の静けさを多く預かった人、というくらいに眺めるのがよさそうです。
恋愛と縁
恋愛では、感情の量に比べて表に出る分量が少ないようです。好きになるほど慎重になり、相手の言葉を何度も読み返して真意を確かめる。それが伝わらないと冷たいと誤解されることがありますが、内側の温度はむしろ高いとされています。一度心を決めた相手への一途さは十二支の中でも際立ち、そのぶんだけ裏切りには厳しい。試すような態度をとらずに済む安心が続いたとき、この気質の深さがそのまま優しさとして出てくるようです。
相性
三合は酉と丑。酉の明快さは巳の胸のうちを言葉にしやすくし、丑の粘りは長い関係の土台になるとされます。真向かいの亥とは、間合いの取り方が正反対でひやりとする場面もある一方、熟考と直進が噛み合えば強い組み合わせになります。
本を読み終えた後、しばらく閉じたまま膝に置いている。蛇が獲物の前で長く止まるのと、巳の年の人のその数分は、たぶん同じ種類の時間です。
午年(うま)
走りながら考える人
午年の気質は、止まっているより動いているほうが調子が出るところにあるとされます。予定が空いた週末に落ち着かなくなり、気づけば誰かを誘って出かけている。考えがまとまってから動くのではなく、動きながら形にしていくやり方が合っている人が多いようです。明るさで場を持ち上げる力があり、初対面の輪にも臆せず入っていける。その反面、飽きの来かたも早く、続けたほうがよかったものを途中で手放して悔やむことがあるかもしれません。感情の切り替えが早いので、深く落ち込んだ翌朝に別の顔をしていることも。落ち込みの深さより、立ち上がる早さのほうが人の記憶に残るタイプかもしれません。生まれ年の干支は、その年に流れた気質の色として読まれます。午の年の熱を多めに浴びた人、という距離感で読んでみてください。
恋愛と縁
恋愛では、好きになる速度も動き出す速度も早いようです。会いたい気持ちをその日のうちに伝えられる素直さがあり、相手を退屈させない。ただ、間を置かれると気持ちが揺れやすく、返事の遅い時期に自分から距離を作ってしまうことがあるかもしれません。追われるより追うほうが熱の上がる気質とも言われます。会えない期間が長引くほど、気持ちの置き場所を探して落ち着かなくなるところもあるようです。速さの違う相手と続けるには、待つ時間を退屈ではなく余白として使えるかが分かれ目になるという読みができます。
相性
三合は寅と戌。寅の勢いは午の熱と足並みが揃い、戌の落ち着きは走りすぎた後の帰る場所になるとされます。向かい合う子とは、備える人と飛び出す人で衝突しやすい一方、噛み合えば計画と実行がそろう組み合わせです。
走っている間は考えなくて済む。午の年の人が足を止めたがらない理由は、案外そのあたりにあるのかもしれません。
未年(ひつじ)
気づいてしまう心
未年の気質は、人の小さな変化に気づいてしまうところにあるとされます。干支が指すのは本人の全部ではなく生まれ年に流れていた気質の色で、未の年のこまやかさを多めに浴びた人、という読み方になります。挨拶の声がいつもより低い、机の上の物の位置が違う、笑ったけれど目が笑っていない。気づいたぶんだけ心が動くので、放っておけずに声をかけ、結果として頼まれごとが集まりやすい人が多いようです。やわらかい印象の内側には案外はっきりした好き嫌いがあり、譲れない部分では静かに引きません。傷ついた出来事を長く覚えているのも、感じ取る力が強いことの裏側とされています。自分の用事を後ろに回して人の予定に合わせているうちに、一日が終わっていることもあるようです。
恋愛と縁
恋愛では、相手の機嫌の変化に敏感なぶん、一日のうちのかなりの時間を相手のことに使ってしまうようです。返事が短いだけで理由を探し、悪いところがなかったか思い返して確かめる。尽くす形になりやすい一方で、我慢が限界に届いた瞬間に静かに心が離れる強さも持っています。自分の機嫌をとる時間が、いつのまにか一日から消えていることもあるかもしれません。察してもらうことを待つより、望みを一つ言葉にできたときのほうが、この気質の優しさは正しく届くという読みができます。
相性
三合は亥と卯。亥のまっすぐさは未の遠慮を軽くし、卯のやわらかさは張りつめた気持ちをほどくとされます。真向かいの丑とは、進む速度と譲り方が食い違って疲れやすい一方、粘り強さと感受性が補い合う組み合わせでもあります。
羊の群れで最初に顔を上げるのは、たいてい一番用心深い一頭です。未の年の人に人の変化が先に届くのも、優しさより、どこに立っているかの問題です。
申年(さる)
軽やかな器用さ
申年の気質は、複数のことを同時に扱うのが苦にならないところにあるとされます。話しながら段取りを組み替え、沈黙が生まれる前に別の話題を出し、その場を軽くしてしまう。器用さのおかげで新しい環境にもすぐ馴染み、覚えの早さで一定の水準まではあっという間に届く人が多いようです。ただ、興味の移りが早いぶん、深く掘る前に次へ行ってしまうこともあります。明るく見えて、実は場を持たせるために気を張っているだけの日もあり、家に帰った途端に静かになる落差を持っている人も少なくないようです。予定表が埋まっていないと不安になるのに、埋まりすぎると急に全部を放り出したくなる。その振れ幅も含めてこの気質の形のようです。生まれ年の干支は、その年に流れた気質の色。申の年の身軽さを多く受け取った人、と考えるくらいがちょうどよさそうです。
恋愛と縁
恋愛では、一緒にいて楽しいかどうかが気持ちの入口になるようです。条件を並べて選ぶより、笑える時間の多さで心が動く。遠回しな好意には気づきにくく、はっきり伝えてくれる相手のほうが安心して向き合えるとされています。軽やかに見えるので本気を疑われることがありますが、決めたあとの誠実さは想像より重い。気持ちが冷めたわけではないのに、忙しさで連絡が飛んでしまうこともあるようです。冗談で場を保つ癖をゆるめて、真面目な話を一度できた相手と、関係が深くなっていくという読みができます。
相性
三合は子と辰。子の慎重さは申の勢いに確かめる間をくれ、辰の大きな構えは器用さの向かう先を決めてくれるとされます。真向かいの寅とは、譲らない者同士で火花が散りやすい一方、勢いを合わせられたときの突破力が際立つ組み合わせです。
買った道具が、いちばん面白い段階を過ぎたところで棚に上がっている。猿は枝を掴んだまま次の枝へ手を伸ばすので、申の生まれの部屋にはその景色が残ります。
酉年(とり)
五分前の几帳面
酉年の気質は、細部が気になってしまうところにあるとされます。干支は生まれ年の気の色を指すものなので、酉の年の明快さを濃く受け取った人、という下地の色として眺めてみてください。約束の時間の五分前には着いていたい、送る文面の言い回しを三度読み直す、家を出る前に鏡でもう一度確かめる。几帳面さとして見られやすい一方で、本人の中ではただ落ち着かなさを消しているだけということも多いようです。判断がはっきりしていて言葉も明快なので頼りにされる場面が多い反面、率直さが強く響いてしまうこともあります。人に見せない努力の量が多く、できあがった形だけを見た人から器用な人だと誤解されやすい気質とも読まれます。頑張りを見せないまま評価だけを受け取ることに、居心地の悪さを感じる人も多いようです。
恋愛と縁
恋愛では、あいまいな状態が落ち着かないようです。どういう関係なのかをはっきりさせたい気持ちが強く、宙ぶらりんのまま続く連絡に消耗しやすい。想う人ほど言い方が厳しくなることがあり、心配のつもりの一言が刺さってしまう場面もあるかもしれません。裏表がなく、約束を軽く扱わないので、時間をかけて信頼を測る相手との縁が続きやすいとされています。整えた自分でなくても嫌われないと分かった時から、肩の力が抜けていくようです。
相性
三合は巳と丑。巳の洞察は酉の判断に奥行きを足し、丑の粘りは高い基準を形にする時間をくれるとされます。真向かいの卯とは、加減の違いで気を揉みやすい一方、厳しさとやわらかさが互いの欠けを埋める組み合わせでもあります。
酉の年の読みで書けるのは、几帳面に見える外側までです。鶏が夜明けの前に声を出すために何時から起きているのかは、外からは誰にも見えません。
戌年(いぬ)
約束を守る人
戌年の気質は、誰と交わした約束かで動きが変わるところにあるとされます。信じた相手のためなら手間を惜しまず、面倒な役でも引き受ける。反対に、線の外にいると判断した相手にはきれいに関心が向かない。人当たりの良さの下に、はっきりした内と外の線を持っている人が多いようです。正しさへの感覚が強く、筋の通らない扱いを見ると自分のことでなくても腹が立つ。そのぶん、割り切りが求められる場面で消耗しやすいところもあります。心を開くまでは時間がかかり、開いた後は長い。雑に扱われた友人のことを、本人より長く怒っていることもあるようです。生まれ年の干支は本人の全部ではなく、その年に流れた気質の色として読まれます。戌の年の誠実さを多く浴びた人、というところから読み始めてみてください。
恋愛と縁
恋愛では、盛り上がりよりも安心の積み重ねを大事にするようです。会う間隔や連絡の形が定まってくると落ち着き、日々の細かなやりとりが愛情の置き場所になる。疑いたくない気持ちが強いぶん、一度気になったことは長く残り、自分の中で問い続けてしまうことがあるかもしれません。心配を口に出すのが不得手で、黙って様子を見ているうちに距離ができることも。隠しごとの少ない関係の中で、この気質はいちばん穏やかに続くとされています。
相性
三合は寅と午。寅の決断は戌の慎重さの背中を押し、午の明るさは張りつめた真面目さをほぐすとされます。向かい合う辰とは、地に足のついた見方と大きな理想がぶつかりやすい一方、噛み合えば形にする力の出る組み合わせです。
犬が門の内側で寝るのは安全を選んだ結果ではなく、そこから先を自分の側だと決めているからのようです。戌の年の人の線の引き方も、たいていそれと同じ順番です。
亥年(いのしし)
まっすぐ進む人
亥年の気質は、決めたことに脇目を振らないところにあるとされます。干支は生まれ年に流れていた気質の色を指すもので、亥の年のまっすぐさを濃く浴びた人、という距離で読むと収まりがよくなります。やると決めた日から手を止めず、途中の遠回りや駆け引きを面倒に感じる。一途さは強い武器になりますが、方向を変えたほうがいい場面でも同じ勢いのまま進んでしまうことがあるようです。裏表がなく、思ったことが顔にも言葉にも出るので、そばにいる人はその分かりやすさを頼りにします。人を疑うのが不得手で、信じた相手には惜しみなく差し出す。そのぶん、裏切られた経験が長く尾を引くこともあります。休むのが不得手で、疲れに気づくのはたいてい走り終えた後になるようです。
恋愛と縁
恋愛では、好きになったら気持ちを分けて持つことができないようです。相手の生活に入り込みすぎて自分の予定が後回しになったり、うまくいかない時期にも離れる選択が出てこなかったり。駆け引きの得意な相手には振り回されやすい一方、同じ熱で返してくれる縁の中では驚くほど落ち着いて過ごせるとされています。まっすぐさを重いと言われた経験があっても、その熱を受け取れる相手のところでは、緊張がゆっくりほどけていくようです。
相性
三合は卯と未。卯の間合いは亥の勢いをやわらげ、未のこまやかさは見落とした機微を教えてくれるとされます。真向かいの巳とは、進み方も速度も逆で焦れやすい一方、直進と熟慮が組めば互いの穴を塞げる組み合わせです。
猪が真っすぐにしか進めないのは意地の問題ではなく、走る先しか目に入らない体のつくりによるもので、亥の生まれの直進もそれと地続きです。
支